豊かな世界

手に取った絵本に小さな歓声が上がる。凛とした華やかさが無邪気さに染まり、その本がおとぎの国へのパスポートみたいに、想像の楽しさが部屋中に満ちていった。文章のないページに無限の広がりが生まれる。彼女の紡ぐ人生の物語はきっととても彩り豊かにちがいないと、無邪気に絵本をめくる笑顔の美しさに見惚れていた。